きのあ将棋の寄せ合い将棋に挑戦しました。
今回はこちら。
「飛車ききを止める狙いの攻めしよう」です。
とりあえず上のリンクから挑戦してもらってから読んでもらえると嬉しいです。
飛車ききを止める手が見つからない

「飛車ききを止める狙いの攻めしよう」
という事なんですが、この飛車ききって△5一の飛車だよね?
この飛車のききを止めなければいけないのか・・・
う~む・・・
このままだと△5七歩成▲同銀△7七香成▲同玉△5七飛成みたいな強襲もあるし・・・
玉を攻めつつ飛車のききを遮断する筋・・・う~ん・・・
サッパリ思いつかん・・・
こんなに初手が見えなかった問題は初めてかもしれません。
だいたい問題のタイトルを見ればそれっぽい手が浮かぶんだけど・・・今回はサッパリ分からん・・・
どうやっても飛車のききを止める手が見つからない・・・
どうしよ・・・とりあえず飛車に働きかける一手じゃないとこっちがもたないよなぁ・・・
全然分からん・・・もうしょうがない、これでいこう。
そう思って指した一手はコレでした。
▲4二成桂
とりあえず飛車の対応を聞くっていうどうしようもない一手・・・
この瞬間、飛車のききが通ったまま相手には余裕があるのでハズレですね。
おまけにさっきの強襲の筋を忘れてて受けられてないっていうダメっぷり・・・
悪手中の悪手・・・
考えに考えた末に最初の読み筋を忘れるってよくあるよね。
でもしょうがない、私の棋力ではこれが答えでした・・・
そして、次のきのあ将棋の一手で負けを覚悟しました。
上図以下、△7六歩(下図)
強襲の筋でもヤバかったけど、こっちはこっちでモロ急所・・・
やられたわ・・・これは終わりだわ・・・受けられないわ・・・
飛車を取ればこっちは詰む。
一応、手順を示すと△7七歩成▲5八玉△4九角▲同金△同竜で詰まされます。
あ~困った、とりあえずこれを受けないといけない、でもどうやって・・・
ちょっと考えた末、攻めの拠点を捨てて受ける事にしました。
上図以下、▲7三歩成△同金▲7八歩(下図)
とりあえず受かった?いやダメか・・・まだ強襲の筋は残ってる・・・
まぁ▲4二成桂の時点で終わってたし、これもヤケクソの受けだから終わってもしょうがないか・・・
さて、どうやって殺されるのか・・・
上図以下、△4八と(下図)
と金で迫ってきました、でもちょっと余裕があるような気がしないでもない・・・
もしかして飛車取れる?ちょっとチャンス到来?
上図以下、▲5一成桂△5七歩成▲7九玉△6八銀▲8九玉(下図)
飛車を取りちょっと希望が持てた所に王手ラッシュ、でもここで捕まる訳にはいかない、相手にせずのらりくらりと逃げていきます。
上図以下、△8七香▲9八玉△8九銀▲9七玉△8八角▲9六玉△5一玉(下図)
王手ラッシュから逃れ、こちらに手番が回ってきました。
とりあえずこっちは詰まない、相手玉は駒がなく受けが難しそう・・・あれ?いける?
上図以下、▲2二飛△5二歩▲5三歩△8四桂▲8五玉(下図)
ここできのあ将棋の投了。
なんか勝てました・・・う~ん・・・何か違う気もするけど・・・まぁいいか・・・
飛車ききを止める攻め筋を考え直す

勝つには勝った・・・でも、問題の意図である飛車ききを止める攻め筋ではなかった・・・
これじゃダメなんだよね、正解の一手を見つけるのが醍醐味なわけだから。
なので、ちょっと違う攻め筋でもう1回挑戦してみました。次に選んだ一手はこちら。
▲7三角
玉が逃げてくれたら飛車が取れる、そうなれば飛車のききは消える、それっぽい手かな?って思ったので。
まぁ実戦がそう進むわけもなく、また飛車のききは止められませんでしたけどね。
上図以下、△7三同金▲同歩成△同玉(下図)
ここがポイントの局面かと思います。
ここで▲7四歩としたら玉を捕まえられず負けたので、玉を逃がさない攻めが求められます。
修正して指した一手はこちら。
上図以下、▲7四金(下図)
▲7四歩だとスルスルと4三方面へ逃げられてしまったので、もうちょっとしっかりと押さえないといけないと思ったので・・・
上図以下、△6二玉▲6四歩△同歩▲6三金打△7一玉▲7三金上(下図)
これで玉の脱出は阻止できました。後はこちらが詰まなければ何とかなりそう。
上図以下、△5七歩成▲同銀△同飛成▲同玉△3九角▲4八桂(下図)
王手ラッシュをガッチリ受けて逃げ切ろうと頑張ります。ここから更なる追撃を受けます。
上図以下、△5一香▲6八玉△2四角▲7八玉△7七香成▲同玉△8五桂(下図)
地味に嫌な王手が続きますが、なんとかなりそうです。
上図以下、▲8七玉△7七桂成▲同玉△7六歩▲同銀△6八銀▲8七玉(下図)
ここできのあ将棋の投了。
何とか勝ち切ることができました。
ただ、初手がハズレなのは間違いないのでダメっちゃダメなんですけどね。
Bonanza先生に答えを聞いてみた

私にはこの局面での最善手が見えませんでした。
なので、Bonanza先生ならどう指すのか聞いてみる事にしました。
飛車のききを止められる攻め筋とはどんな手だったのか、Bonanza先生の出した答えはこちらです。
上図以下、▲7三歩成(下図)
これは見えなかった・・・軽い成り捨て・・・指されてみればなるほどという一手・・・
拠点だから大事にしようと思ってましたが、打ち込むんじゃなくて捨てるのか・・・思いつかなかった・・・
さすがBonanza先生・・・
上図以下、△7三同玉▲8五桂打△8二玉▲7四桂△9二玉▲9三桂成(下図)
ここできのあ将棋の投了、一瞬で終わらせました・・・
▲7三歩成を△同金と取ると▲7四桂打の桂馬の繋ぎで玉の逃げ方が難しいので△同玉の一手なんですが、それでも桂馬の連携でいけるんですね。
あっさりトドメを指したBonanza先生・・・やっぱすげぇや・・・
一応、ここからの詰み手順を書くと・・・
上図以下、△9三同玉▲9四歩△8四玉▲9五角(下図)
以下詰みます。△7四玉は▲8五金で詰みなので△9四玉と逃げますが・・・
以下、▲5一角成△9五歩▲同香(下図)
で詰みです。
今回のBonanzaの手順の▲7四桂で△9二玉と逃げましたが、違う所に逃げたらどうなるの?という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
いずれも詰むので大丈夫ですよ。
まずは△8一玉(下図)と逃げた場合・・・
上図以下、▲8二金△同金▲同桂成△同玉▲7三角(下図)
清算してから▲7三角で詰みます。
上図以下、△7二玉▲6二金△8一玉▲8二歩△9二玉▲9三桂成△同玉▲9四歩△9二玉▲9三歩成(下図)
で詰みです。
なので△7一玉(下図)と逃げるんですが・・・
上図以下、▲8二金△同金▲6二角(下図)
と王手を掛けて詰みます。ここから2通りあるので説明します。
まずは△6一玉(下図)と逃げた場合から。
上図以下、▲5一角成△同玉▲4一飛△5二玉▲4二飛成△6一玉▲6二竜(下図)
までで詰みます。
なので△7二玉(下図)と逃げますが・・・
上図以下、▲7三歩△8一玉▲8二桂成△同玉▲7二歩成△同玉▲7三角成△8一玉▲8二金(下図)
までで詰みます。
Bonanza先生は▲7四桂の段階ですべて読みきりだったのですごいですね。
追記、▲7四桂の詰みで1つの変化を書き忘れました

上の図は▲7四桂の王手に△7一玉と逃げ、そこで▲8二金と王手を掛けた所です。
先ほどはここから△8二同金と取った変化を解説したんですが、ここでは△6一玉(下図)と逃げる変化もありました。
こちらの方が難しいので解説します。
上図以下、▲4三角(下図)と打つのが好手です。
5二に合駒をすると▲7二金~▲7三金の筋で詰むので、ここは飛車の移動合いの△5二飛(下図)が最善です。
上図以下、▲7二金△同玉▲7三歩△8一玉▲7二金(下図)
から詰みます。
上図以下、△7二同飛▲同歩成△同玉▲5二飛△7一玉▲6二飛成△8一玉▲8二竜(下図)
で詰みです。
飛車の守備力が強いのでちょっと大変でしたが、何とか詰みましたね。
幻の△6二玉の変化も触れます

Bonanza先生の手順、上図以下、▲7三歩成△同玉▲8五桂打(下図)
に対して、きのあ将棋は何回やっても△8二玉と逃げたんですが、ここは△6二玉(下図)と逃げるのが最善みたいです。
△8二玉以下の変化は先ほどの手順で先手の勝ちとなります。
でも、△6二玉はちょっとゴチャっとします。キレイには決まりません。
でも、多分、飛車のききを止める攻め筋の答えはこちらかと思います。
タイトル通り、攻めながら飛車のききを止められますから。
私がやった時、きのあ将棋は△6二玉と指さなかったのですが、もしかしたら△6二玉と指された方もいるかもしれません。
なのでこちらも検討しました。
ここからは Bonanza VS Bonanza での検討になりますが、続きをご覧下さい。
上図以下、▲7四桂△5二玉▲4二金(下図)
飛車のききを止めつつ、飛車取りに打つ金、本筋っぽいですね。なぜこちらに逃げなかったのか・・・
上図以下、△5三玉▲5一金△5四玉▲5二飛△5三角(下図)
後手玉は不安定なので先手の優勢なんですが、ミスをすると入玉の目もあるので油断なりません。
上図以下、▲5六歩△7七香成▲同玉△8六銀(下図)
先手玉もちょっと攻められてミスると危ないです、ここからどう受けてどう寄せるのか・・・
上図以下、▲6六玉△7五銀▲5七玉△5九竜▲同金(下図)
Bonanzaの読み筋では先手が勝勢・・・なので後手は竜を切って勝負を掛けてきました。
上図以下、△5六銀▲同銀△6六金▲6八玉(下図)
Bonanzaは先手の勝ちをほぼ読み切りみたいでした。ここから正確に受け切ります。
上図以下、△7六桂▲6九玉△6七香▲同銀△6二金(下図)
後手はもう手がありません。ここから先手が勝ちきります。
上図以下、▲6二同桂成△6八桂成▲同金△6四銀▲6六銀(下図)
上図以下、△4八と▲5三飛成△同玉▲5二飛△4三玉▲3三金(下図)
まで先手の勝ちです。
問題のタイトル通り、攻めながら飛車のききを止めて勝ちきる本筋の手順でした。
まぁ明確な決め手があるキレイな将棋じゃなかったですが、多分こちらが正規ルートかと思います。
もし△6二玉と逃げられた場合はBonanza先生の指し手を参考にしてください。
最後に
自力では答えが見えなくてBonanza先生に頼ってしまいましたが、これが正解でいいんでしょうか?初手は▲7三歩成だとけっこう良い感じっぽいんですが、違う手が正解だったりするのかな?
Bonanza先生の▲7三歩成もきのあ将棋の評価値ではマイナスだったので、きのあ将棋の求めている違う答えがあるのかもしれません。
なので、もし「こっちの方が明快だよ」という手があったら教えてください。
最初の▲4二成桂の一手で私の弱さは伝わったかと思いますので、将棋弱者の私を助けると思って誰か救いの手を差し伸べてください。
強い方からのハッとするような答えを待っています。
キレイな寄せって感動しますからね、そんな爽快な一手を教えて頂けたら幸いです。